2020年06月23日

祝!北茨城の十石堀が「世界かんがい施設遺産」に登録されました。

大勝テックと十石堀

 

令和元年9月4日に北茨城(茨城県北茨城市)の十石掘(じゅっこくぼり)が「世界かんがい施設遺産」に登録されました。

 

北茨城は山地と台地が多く、水源が天水のみであったことから、毎年のように水不足となり農作物が収穫できず、農民たちは困窮していたそうです。1668年、当時村長であった沼田主計(ぬまたかずえ)は、水不足の解消と新田の開発を目的として用水路の建設を計画し、この地域を支配する領主に願い出ましたが、領主は難工事が予想されたため、建設を認めませんでした。しかし、領主は、立案者である沼田主計の命を賭した決意に動かされ、建設を認めました。工事は1668年の8月に始まり、農民らの協力によってわずか約半年後の1669年3月に完成しました。領主は、用水路の建設と新田の開発に功績があったとして沼田主計を称え、開発された新田のうち、沼田主計にかかる租税を免除しました。沼田主計が租税を免除された新田の米の収穫高が約10石であったことから、建設された用水路は十石堀と呼ばれるようになりました。

この十石堀で建設された導水路「掘割」は、自然の地形が巧みに活かされ、現在も建設当時の姿のまま利用されております。

 

今から350年も昔に標高300mの奥深い山中にある大北川の支流から自然の地形を巧みに活用しながら、急峻な山の斜面に延長約13kmにも及ぶ用水路を建設するという当時としては革新的な計画であったとのことです。この工事を成功させた原動力は、沼田主計の農民へ安定した農作物の収穫、豊かな生活をおくらせたいという思いからのまさに命がけの決意であったのだろうと思います。

 

この物語は、私の母(旧姓沼田)から子供の頃より何度も聞かされておりましたので、この度「世界かんがい施設遺産」に登録されたことを子孫の一人として大変誇りに思っております。

私は日立市で生まれ育ち、父親が水道工事業を営んでおりましたので、同じ水道工事業を志し、1998年に東京都足立区でリニューアル専門の水道工事業を起業し、現在も首都圏を中心に多くのお客様の工事に携わらせて頂いております。

私の好きな言葉に一所懸命という言葉があります。私の父がよく使っていた言葉ですが、命がけで仕事をすることの大事さをこの十石堀の物語から改めて考えさせられました。代々とは大げさかもしれませんが、水にかかわり生を受けた運命を誇りにこれからも一所懸命皆様の水のある豊かな暮らしに貢献できるよう努力してまいります。

 

 

                                                    2020年6月13日

                                                    株式会社 大勝テック

                                                    代表取締役 大谷達裕

大勝テックと十石堀

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